Repetition time
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特別企画*ドキドキバレンレタイン編*
2015年ver.
それはある晴れた日のことである。
2月14日、それは女の子からチョコをもらえる日。
世間は浮き足上がっていた。
そんな日にアルティア王国の厨房に各国の王子が集まっていた
「・・・こんな所に呼び出して何のようだ」
口火を切ったのはフレイシュバラ王国の王子アインザッツだ。
「そうだよ~、ザッツのゆうとおりだよ~、なんのよう?」
少しけだるけそうにユノクス帝国、皇帝シルスも続く
「まぁまぁ、お二人ともそういわずにさ、エミリアがなんかようあるみたなんだからさぁ」
そうなだめるように声を出したのはアルリヤ王国王子レオンである。
「そうですよ、うちのバカもこう言っているのでお二人とも気持ちを静めてください」
「え、リオンさらっとバカって」
「言ってません」
「嘘付け、バカっていった!!リオン!!」
「あ・・・、あはは・・、じゃ、じゃなくて、エミリアー、全員揃ったよ」
少し気弱そうな声で妖精の名前を呼ぶのはエールティア王国王子ミハエルである。
「ふっふっ!!全員揃ったようですね!!」
バンと扉が開くと、少女がエプロン姿で仁王立ちをいていた。
「エ、エミリア、その格好は?」
「この格好をみてわからないんですか!?」
「全くわかんないんだけど~」
全員シルスの声に同調したように顔を縦に振ったり隣同士で顔を見合わせてりしている。
「もぉぉ、わからずやな王子様たちですねぇ!!今日はなんの日ですか!?」
「バレンタインデー・・・・?だよね」
「そうです!!バレンタインデー、女の子からチョコを貰って甘酸っぱい思い出を作る日です」
「甘酸っぱいはおいといて・・・何故私たちが呼ばれたのでしょうか」
「もぉぉぉぉ、そんなんもわかんないんですか!!」
「わかんないよ!!」
「今別室で姫様とファイさんがチョコを作ってらっしゃいます」
姫様・・・、ここアルティア王国の姫君である。
「へぇ~、チョコ・・・ってチョコ!?」
「えぇ、そうです!!」
「・・・、どうせ全員分作ってんでしょ~」
「いえ、今年はなんと一人分です!!」
一人分という言葉に全員の顔つきが変わる
「え、本命チョコってこと」
「そうなりますね・・・。」
「絶対オレのじゃない?だってオレの婚約者だし」
「いーや、俺のだ!!」
「「ぐぬぬぬ」」
「・・・ミハエルお前は言い合いには参加しないんだな、珍しい」
「そうですよね、いつもなら、僕だって~って言いそうですけど」
「ん~?僕はねぇ、毎年彼女からチョコ貰ってるんだ、だからねぇ今年も僕だけだと思うから・・・。」
うふふと邪悪な笑みを浮かべ何時もの彼からは想像出来ないほどの自信に満ちた目だ
「んあ、ちょ、ミハエルずるいぞ」
「そうだよ!!ミハエルの癖に生意気、第一婚約者のオレを差し置いて」
「?二人とも顔が赤いよ~?でも彼女の手料理は凄いから食べきれないかもね」
「ふぁ!?」
「ど、どういうこと!?」
「えっとね、去年はねガトーショコラだったんだけどね塩の味がしてね、一昨年はねものすごっく苦いトリュフだったでしょ~、その前の年は~」
聞いていけば聞くほどにげっそりしていく王子たち、この少年は毎年こんな目に合わされていたのかと思うと涙が出てくる。
「それで」
「ミハエルもういいよ・・・。」
「俺たちが悪かった・・・。」
「・・・・よく食べきれたな」
えらいえらいと頭をぽんぽんと撫でられる
「えへへ、彼女の作ったものはどんなものでも美味しいよ」
「・・・・っつか、そんなもんうちのバカに食べさしたら死ぬんじゃ・・・。」
「ちょ、ちょっと~、リオンさんなんで俺の方を見てうれうれとしてるのかなぁ・・・?」
「死んだらバカ直るって言うじゃないですか」
「お前、オレ殺すき!?」
「盛り上がってるとこ悪いんですが~今年はファイさんがついてるんで大丈夫だと思いますけどね」
「なんだ~早くそれ言ってくれよ」
「ほんとにそうなんだけど」
「・・・・で俺たちを集めた理由は何だ?あの女の手料理を食べさせたいわけじゃないだろう」
「そうですよ!!、今年はその一人分のチョコを狙って王子達にはクッキングバトルをしていただきます!!」
一指し指を王子たちに向けて、ビシッとポーズを決める
「クッキングバトル!?」
全員の声が合わさる
「そうです!!王子たちの熱い気持ちがこもったチョコを姫に食べてもらい姫特性のチョコを貰うという企画です」
「めんどくさい」
「こら、そこの皇帝めんどくさい言わない!!」
「・・・・。」
「アインザッツさんも乗り気になる!!」
「仕方がないですねぇ・・・。じゃあチョコを貰った人は姫様からキスももらえるなんてどうです?俄然やる気がでないですか」
「キス!?!?」
一番早く飛びついたのはレオンである
「えっまじで」
「えぇ、まぁどうせ頬でしょうけどって聞いてないな・・・。」
「いいですか、ここにある器材は何を使ってもOKです、制限時間は今から60分用意はいいですか!?」
「おう、いつでも準備OKだぜ」
「王子・・・あんまり先走らないでくださいよ」
「まっオレがチョコと子豚ちゃんの唇を奪うけどね」
「うっ、僕も頑張る」
「・・・・はぁ。」
「用意~~~スタート!!!!」
ドドンと何処からか太鼓の音が聞こえ王子たちは一斉に器材と食料に手を伸ばす
「・・・おい、エミリア」
「なんですか、アインザッツ様」
「なんで・・・チョコを作る為にチェーンソーやら斧、鋸なんているんだ」
「そりゃあ、愛のこもった手料理ですからそれくらいの器材を用意しないと」
「・・・・・。」
ブィィィィイイン
「・・・シルス何持ってんだ」
「チェーンソーだよー」
「それで何をするつもりだ」
「チョコ切るんでしょそれにいるかなぁって、後ねあそこにいる、ふわふわとした羽を飾ったら綺麗じゃない?」
ちらっとミハエルを見る
「っっっっ!?!?!?」
「やめとけ、血塗れだぞ」
「そこ突っ込んじゃうんですね!!とめてよ!!」
「・・・・止められるものならとっくに止めてる」
「や、やめてよ!!、その目悟ったような目で僕を見ないで下さいよ!」
「血塗れかぁ、チョココーティングしたらわかんなくない?」
「っっ!?」
一方そのころリオン&レオンは
「なぁなぁ、女子てどんなチョコレート菓子が好きなんだろう」
「そうですね・・・・、無難にクッキーとかどうですか」
「そうだなぁ。チョコ織り交ぜて」
「王子・・・何してんですか?」
「ん?チョコレートの材料をゆせんしてる」
「なんでチョコ自体を持ってこないんですか!!!!!」
「え、だってチョコて湯煎したらできるんだろ」
「それはチョコの形になってたらの場合だよ!!!!麦だって脱穀とかして色々な過程をとうさないと粉にはならないの位知ってるでしょ!?!?」
「・・・・。難しい話はわかんないや」
「とぼけんな・・・っんのバカ王子!!!!」
その頃ミハエルとは・・・・。
「ふぃ。なんとかシルスくんから逃げれたよぉ・・・。こわくて涙が出てきたけど、ここでなかないぞぉ、あの子が喜んでくれる為に頑張らなくちゃ」
数分後
「えへへ~、湯銭も上手くいってドロドロになったねぇ・・・えっと、何にしようかなぁ・・・あっ!!トリュフとか好きかな、でもハートの形もムムム・・・。」
ちらりとアンザッツはミハエルのほうを見て
『案外ミハエルも上手くいっているようだな・・・、シルスの手伝いでもするか』
と思い立ち去ろうとすると
「あ、中に何入れようか・・・これにしようかなぁ」
そういって自分の爪と髪の毛をいじる、ボソッと「これにしよ・・・。」と呟きが聞こえた。
「・・・、ミハエル順調か」
「あ、アインザッツさん!!はい、順調ですよ~、今ねチョコにいれる具材考えてたんだ」
サッと爪を隠しニコニコと笑う
「ちなみに何入れるんだ?」
「えっと・・・、それは内緒だよ!!」
「人体の一部をいれようとかしてないよな?」
「え~、全然思ってないですよ、爪とか髪の毛とか血液とか全然いれるきないですって~」
「いれるき満々だな、やめとけ、異物混入は禁止だ」
「えっ」
「いや、そんな困るみたいな顔しても駄目だぞ」
「でもでも~」
「駄々こねずに、人体の一部以外のものいれたらいいだろ」
「じゃ、甘いものにします・・・。」
「しぶしぶだな・・・。」
その頃シルスは・・・。
「も~、なんでオレがあんな子豚ちゃんのために作らないといけないのさ~」
「まぁ・・・、一つ貸しってことでいいかな・・・。ううん、何作るかな・・・、チョコレートのマカロンにしようかな、オレが食べたいだけだけどね」
「ただのマカロンじゃ面白くないから・・・、これいれようかな」
にやりと笑い、マカロンを作り出す
「はい!!!!60分です!!!皆さん作れましたか」
「なんとかな!!」
「はぁ・・・。」
「アハハ、オレに出来ないことはないよ」
「頑張ったよ!」
「善処を一様尽くした」
「じゃぁ、リオンさん&レオン様とこいきますか」
「俺たちは・・・、クッキーだな」
「ほぉ、まさにTHE手作りみたいな感じですね」
「茶葉にチョコ、プレーン等々を作りましたからね」
「へぇ、味見しときますか・・・ムグムグ」
「「ゴクリ」」
「・・・・なんかふっつーのクッキーですねぇ、次」
「え、それだけ」
「強いてゆうなら、故郷のお祖母ちゃんが作ってくれたみたいな」
「ス○ラ叔母さんのクッキーじゃね、それ」
「商品名出さない!!」
「ふぅん、ミハエル様は普通のトリュフっぽいですね、ほぉ・・・・、チョコソースやら粉砂糖とか振りかてて綺麗ですね」
「えへへ、女の子ってこういう好きじゃないかなって」
「乙女心はばっちりつかめてますね・・・、まぁ中身ですね中身」
ぱくっと一口
「・・・、なんか、凄く・・・甘い・・・です。なにいれたんですかこれ、しかもなんかまろやかすぎ!!」
「お菓子作りには欠かせない練乳牛から取れる、濃農練乳とエールティア国産の死ぬほど甘くてほのかに香るホイップその名は天桃、他にも甘党には人気を誇る甘い材料尽くしをこれでもかって位放り込んだ」
「糖尿病になりますよねそれ!!!」
「え~、そうかなぁ・・・。」
「甘党怖い」
「アインザッツ様は・・あれこれなんですか・・・見覚えがすっごくあるような・・・。」
「そのままの味がいいだろ」
「・・・・、板チョコですよね」
「あぁ」
「加工一切してないってどういうこと!?」
「一国の姫に変なものは食べさせれないだろう、問題になったら困る」
「国を考えた上での考慮なんですね、じゃなくて、板チョコって今時の小学生でも、もうちょっとまともなもんあげますよ」
「知らん、とりあえず言うと危ないもんは出さない、俺のポリシーだ」
「・・・・。」
「ねぇ、オレの見てよ!!」
「あ。シルス様のが残ってましたね」
「舐めてるよね、殺しちゃうよってか殺していい?ねぇねぇ」
「落ち着け」
「チョコマカロンですか、姫様もマカロン好きですよ~、これは高得点ですかね」
「ふふん、なんせオレがつくってるからね」
「また、小綺麗にしてるんですね、ホワイトソースにチョコソース、前科がいるから怖いんですけど」
「あそこのオチビとは「オレは違うからね!」「オレは」」
「強調しなくていいです・・・。まぁ頂きます」
「あれ、普通においし・・・・ってかっっら!!!、ぅえ、ゲホゲホ」
「あれぇ、お気に召さなかった?ユノクス帝国名産THE・DEHSソース☆5ちなみに最高難易度ね」
「かっら、うわ、しかも後に来るタイプ・・・かっら、水水!!!」
「あははは、そんなに辛いかなぁ、まっオレも辛党じゃないからしんないけどね!!!」
「まさに外道・・・。」
「ってかこんなんじゃ、誰も姫の心をわしづかみに出来ないじゃないですか!!!」
その時厨房の扉が勢いよく開く
「あんた達なにしてんの」
そこに現れたのはファッションデザイナーのファイである。
「あ、ファイさん!!この人達もう全然だめなんですけど!!!!」
「はぁ・・・ったく、アナタ達アタシがいないとなにもできないのね・・・。」
呆れたように呟くと
「はい、姫様からのチョコレートケーキよ」
ぱかと箱を開くとワンホールのチョコレートケーキにHPPY Valentineと書いてあった。
「「「「!!!!!」」」」」
「ちなみに味の方は?」
「アタシがいるから大丈夫でしょってあら・・・。」
「どうかした?」
「なんでもないわ」
「・・・・そうか」
「やった!!!ケーキ」
「ちぇ~全員分か、ってか勝負は!?」
「もう引き分けでいいんじゃないか、シルス」
「え~、引き分けとか、つまんないじゃん!!、子豚ちゃん呼んできてよ!」
「姫様に貴方達の手料理を食べさせれません!!殺すきですか!?」
そう、エミリアが激昂するとファイが少し興味深そうに
「殺す程凄いものをつくっちゃたのね・・・。」と呟く。
「そ、それより、みんなでケーキ食べようよ・・・僕おなかすいちゃったな・・・。」
「それもそうだな」
「では、皿とフォークを用意しますね、エミリアさんよろしいですか?」
「あぁ、皿とフォークはそこの棚にあります」
手際よくリオンが全員分の皿とフォークを用意し綺麗に盛り付ける。
「できました」
「今日初めて、執事らしいことしたね」
「言わないでください・・・自分でも痛感していますから・・・。」
「まぁまぁ・・・」
「ささっ食べましょ!!」
「「「いただきます」」」」
「おーい」
ひょこっと厨房に顔を出したのはルノン、アルティア王国第一王子だ
「ファイお前が持っていったケーキ昨日アイツがいそいそと作ってた暗黒ケーキだぞ、二人で作ったのはこっちて・・・遅かったか・・・。」
全員顔を真っ青にして死にかけた表情をしている。
2/14 それは女の子からチョコを貰える甘酸っぱい一日・・・。ここアルティア王国でもそんな一日が流れる。
HPPY VALENTINE,アナタにも良い一日になりますように・・・☆